工場見学体験記~株式会社堀場エステック 阿蘇工場
[2011-12-26]
当協議会企業会員の株式会社堀場エステック 阿蘇工場を訪問しました。
こちらでは、主にマスフローコントローラと呼ばれる半導体製造装置用のガス・流体制御機器をつくられています。
今回はマスフローコントローラと医用試薬の生産現場を見学させていただきました。
(熊本県企業誘致連絡協議会事務局 杉本)
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見える化・流れ化
今回見学させていただいたマスフローコントローラSEC-Z500X生産現場は、工程の順に奥から手前へまっすぐの作業ラインが 整然と並んでおり、すっきりと作業しやすい印象でした。
以前はU字型にセル方式での生産が行われていたそうですが、ストレートラインにすることで次の工程に不良品を出すことなく全体最適を実現できるようになったそうです。
さらに、シンプルでローコストなメンテナンスですむこと・維持費が安価なこと・簡易なレイアウト変更も可能、といったように作業環境管理の点からも様々なメリットがあるそうです。 -
【製造工程】
①部材洗浄
②組込み部材の配置
③組立
④外部リーフ検査
⑤流量調整・応答調整
⑥検査・出荷整備 -
(上)【阿蘇工場の主力製品:マスフローコントローラSEC-Z500X】
左右から入ってくるガスの温度差を利用して熱の移動をとらえる流量計。
デジタル化された流量計の内部は基盤をはじめとする精密部品の塊。
同じZ500でもお客様の仕様ごとに細部が異なっているそうです。 -
製造工程のすぐ横には材料・部品棚が何列・何段にもケースごとに並び、その種類の多さには圧倒されました。迷ってしまいそうなくらいの種類ですが、①材料・部品を検査して所定のケースに入れる(それぞれのケースに見やすい品名の表示)②材料・部品をそれぞれの仕様に合わせた仕分け③製造工程で再度の確認、と材料・部品自体の間違いはもちろん、動きのロスも防ぐ三重のチェック体制がとられているそうです。
さらなるMade in ASOを目指して
阿蘇工場の正面左手には、来年4月の完成を目指し建設中の新工場が見えます。
新工場の完成後には、阿蘇工場は、堀場グループの世界23か所ある工場の中で最大規模になる予定です。
現工場でも小型血液検査機器の検査試薬を生産されていますが、新工場では、きれいで豊富な熊本の水を活かした血液検査試薬や小型血液検査装置など、さらに医用に特化した生産が行われる予定で、今後ますますの発展が期待されています。株式会社堀場エステック ホームページ
■所在地 熊本県阿蘇郡西原村大字鳥子字講米畑358-1
■竣工 1988年9月
■事業内容 精密流体制御機器の生産、医用試薬(溶血剤等)の生産